はじめに
離婚後、子どもの苗字を母親の苗字に戻したいと考えたとき、
多くの人が調べるのが 「子の氏の変更届」 です。
ですがこの手続きは、
すべての状況で使えるわけではありません。
条件に当てはまっていないまま進めてしまうと、
「受理できません」と言われて
時間も気力も削られてしまうことがあります。
この記事では、
子の氏の変更届が使えない代表的なケースを
分かりやすくまとめました。
子の氏の変更届が使えないケース①
子どもが元夫の戸籍に入っている場合
離婚後300日以内に出産した場合など、
法律上 元夫の子と推定されるケースでは、
- 子どもの戸籍が元夫側にある
- 苗字も元夫の苗字になっている
この状態は
苗字の問題ではなく、親子関係の問題です。
そのため、
「子の氏の変更届」を出しても受理されません。
この場合は、
親子関係を整理する手続きが先に必要になります。
子の氏の変更届が使えないケース②
親子関係が確定していない場合
次のような状況でも使えません。
- 実の父親が誰かで争いがある
- 元夫との親子関係を否定したい
- 父欄の扱いが未解決
子の氏の変更届は、
親子関係が確定していることが前提の手続きです。
親子関係が曖昧な状態では、
家庭裁判所は許可を出しません。
子の氏の変更届が使えないケース③
家庭裁判所の許可を得ていない場合
よくある勘違いとして、
- 市区町村役場に行けばそのまま変えられる
- 変更届を先に出せばいいと思っていた
というケースがあります。
しかし、
家庭裁判所の許可がない変更届は受理されません。
必ず
家庭裁判所 → 市区町村役場
という順番が必要です。
子の氏の変更届が使えないケース④
子どもがすでに父の苗字で長く生活している場合
家庭裁判所は、
手続きの可否を判断する際に
**「子どもの福祉」**を最も重視します。
そのため、
- 長期間その苗字で生活している
- 学校や社会生活への影響が大きい
- 子ども本人の意思が尊重される年齢である
このような事情が強い場合、
苗字の変更が認められないこともあります。
子の氏の変更届が使えないケース⑤
母親の都合だけで変更しようとしている場合
例えば、
- 気持ちの整理として苗字を揃えたい
- 再婚予定だから先に変えたい
- 明確な理由がない
このような理由だけでは、
家庭裁判所で許可が下りない可能性があります。
重要なのは
**「子どもにとって不利益があるかどうか」**です。
子の氏の変更届が使えるのはどんな場合?
次の条件に当てはまる場合に限り、
子の氏の変更届を使うことができます。
- 子どもが母親の戸籍に入っている
- 親子関係に争いがない
- 母親が離婚により旧姓に戻している
- 親子で苗字が違い生活上の不便がある
つまり、
苗字だけを母親と同じにしたい場合です。
よくある勘違いまとめ
- 離婚すれば必ず変更できるわけではない
- 役所だけで完結する手続きではない
- 300日以内出産=必ず使える、ではない
まとめ
子の氏の変更届は、
使える条件がはっきり決まっている手続きです。
条件に合っていない状態で進めると、
時間も手間も無駄になってしまいます。
まずは
子どもの戸籍がどこにあるか
親子関係が確定しているか
ここを確認することが、
一番の近道です。
一人で抱え込まず、焦らず進めていきましょう!

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